この記事の要点

  • GAD(全般性不安障害)は、 いろいろなことへの過剰な心配が長く続く 状態を指す、不安症の一つ
  • 「心配性」との違いは、 不安をコントロールしにくく、生活に支障が出ている かどうか
  • この記事は診断ではありません。適切なケアや治療で和らいでいくことが多い状態です

6か月以上

心配が続く目安

コントロール困難

心配性との違い

和らげられる

治療・セルフケア

まず、知ってほしいこと

「いつも何かを心配している」「気を抜くと最悪のことを想像してしまう」——そんな状態が長く続いてつらいなら、まず それはあなたの性格が弱いからではない ということを知ってください。GAD(全般性不安障害)は決して珍しいものではなく、日本でも1年間に約1%の人が経験するとされ、男性より女性に多い傾向があります。

GAD(全般性不安障害)とは

GADは Generalized Anxiety Disorder の略で、日本語では「全般性不安障害」「全般不安症」と呼ばれます。仕事・健康・家族・お金など 特定のことだけでなく、さまざまな事柄に対して、過剰な心配が続く のが特徴です。

医療現場では、次のような点が目安とされています(診断はあくまで医師が行います)。

  • 過剰な不安・心配が、 多くの日で6か月以上 続いている
  • その心配を、自分では うまくコントロールできない
  • 落ち着かない・疲れやすい・集中できない・イライラする・筋肉が張る・眠れない、といった症状を伴う

「ただの心配性」との違いは、 不安の大きさが状況に比べて過剰で、止められず、生活に支障が出ている 点にあります。心配は誰にでもある自然な反応ですが、それが日常をしんどくしているなら、相談を考える目安になります。

やらない方がいいこと

ネットの情報だけで「自分はGADだ/違う」と決めつける
不安を打ち消そうと、何度も検索や確認を繰り返す(かえって不安が強まりやすい)
「気の持ちようだ」と我慢し続け、相談を先延ばしにする
つらいのに、眠れない・動悸が続く状態を放置する

今日からできるセルフケア

  1. 高ぶった体を、呼吸でゆるめる

    まず1分

    不安で体が緊張している時はロング呼気で吐く息を長く。体から落ち着けると、心配の渦から少し距離が取れます。

  2. 心配する時間を、区切る

    CBTの工夫

    一日中心配してしまうなら心配の時間で「心配は15分だけ」と予約する練習を。完全に消すのではなく、扱える大きさにします。

  3. 今に意識を戻す

    グラウンディング

    先のことばかり考えてしまう時は5-4-3-2-1グラウンディングで、五感を使って「今ここ」に注意を戻します。

  4. 受診を、選択肢に入れる

    一人で抱えない

    生活に支障が出ているなら、受診ガイドを参考に心療内科・精神科への相談を検討してください。認知行動療法や薬物療法で和らぐことが多い状態です。

やらなくていいこと

不安をゼロにしようと頑張らなくて大丈夫。「少し小さくする」「うまく付き合う」を目指す方が、現実的で楽になります。
  • 不安を完全になくそうとする
  • 「自分が弱いから」と責める
  • つらさを一人で抱え込み続ける

少し落ち着いたら考えること

不安症全般の知識は不安障害かもしれないと思ったら、はっきりした理由がないのに不安が続くならなんとなく不安な時にも参考に。自分の不安の傾向を知りたいときは不安タイプ診断を試してみるのも一つの方法です。

受診・相談したほうがいいサイン

当てはまるものが続く場合は、一人で抱えず受診ガイドを参考に心療内科・精神科へ。今すぐ苦しいときは相談窓口に無料で相談できます。「消えたい」気持ちが強い時は危険サインの確認へ。