この記事の要点

  • 不安はゼロにならない。波として動くもの
  • 波と戦うほど、波は強くなる
  • 自分のリズムを知ると、対処が楽になる

不安はゼロにならない

待つ

戦わずに

リズム

自分の周期を知る

不安は「波」として、動く

不安には、上がったり下がったりするリズムがあります。1日のうち朝・昼・夜で違うし、月単位・季節単位でも動きます。「ゼロの状態」を目指すと、永遠に達成できない目標を追うことになる。これは多くの人が陥る罠です。

天気と同じで、晴れの日もあれば雨の日もある。今日の天気を「晴れにする」ことはできませんが、「雨の日の過ごし方」は工夫できます。不安も同じです。

不安を消すのではなく、波の中で生きる技術を身につける。

波と戦うと、波は強くなる

多くの人は、不安が来たときに「消そう」「逃げよう」と戦います。これがうまくいきません。なぜか:

  • 「消そう」と意識すると、その対象を強く意識することになる
  • 「逃げよう」と回避すると、回避が強い行動パターンとして残る
  • 戦った疲れで、ベースラインの体力が落ちる

逆に、波を「来てるな」と眺めるだけにすると、波は来て、ピークを過ぎて、退いていきます。戦わない方が、早く退くというのが、不安の不思議なところです。

自分の波のリズムを、知る

不安の波には、自分なりのリズムがあります。それを知ると、いま波の中のどこにいるかが分かるようになります。

  • 時間帯: 朝が強い、夜が強い、夕方に下がる、など
  • 曜日: 日曜の夜、月曜の朝、金曜の夕方
  • 月経周期: PMSとの関連
  • 季節: 冬の落ち込み、春の不安定、梅雨のだるさ
  • 気圧: 低気圧で動悸や不安が出る人がいる

1か月くらい、簡単な記録をつけると見えてきます。不安タイプ診断を週1で繰り返すのも、リズム把握に役立ちます。

やらない方がいいこと

  • 波が来た日に、無理に大事な判断をする
  • 「いつになったら消えるんだ」と、終わりを急ぐ
  • 波の原因を、毎回突き止めようとする
  • 「波が来ない自分」を、SNSで探す

波を見る、3つの態度

  1. 気づく

    観察する

    「あ、波が来ているな」と心の中で言葉にする。消そうとせず、ただ気づく。

  2. ピークを過ぎる、と知る

    待つ

    波には必ずピークがあります。どんなに強い波も、いずれ退いていきます。「あと数時間 / 数日で軽くなる」と知っているだけで、しのげる時があります。

  3. 波の日は、波の日の暮らし方をする

    ペースを変える

    波が来ている日は、いつもの量をこなそうとしないで、最低限まで落とす。寝る、食べる、呼吸する、それで十分。波が退いたら、また普通の日に戻る。

やらなくていいこと

  • 「不安をゼロにする」を目標にする
  • 波の日に、新しいことを始める
  • 波の中で「人生を変える」決断をする
  • 波の日の自分を、責める

相談したほうがいいサイン

波の振れ幅が大きすぎるときは、休養や治療で振れ幅を小さくできることが多いです。受診ガイドを参考に。